デーモンプロセスも含めて表示する
Linuxの場合、システム維持の為に命令を与えなくても特別に動作しているプロセスがあります。
これらのプロセスはデーモンと呼ばれ、ユーザからの要求があるまで待ち続け、要求があると新たにプロセスを作成し、処理を実行します。
ここで作成されたプロセスを子プロセスと言い、また予め一定の日時になった時点で動作するように設定が行われていると、予約された日時に予約された処理を行います。
これらのデーモンは基本的にユーザの設定に従って処理が実行されますが、中にはデフォルト(標準設定)になっているものも存在します。こうしたデーモンは、ユーザがコンソールやターミナルエミュレータといった制御端末で操作して実行するものではないので、psコマンドを実行しても制御端末には表示されませんが、オプション「-x」を付けることでこれらのプロセスも表示できるようになります。
oot@Lion:~# ps -ax PID TTY STAT TIME COMMAND 1 ? Ss 0:17 /sbin/init 2 ? S 0:00 [kthreadd] 3 ? I< 0:00 [rcu_gp] 4 ? I< 0:00 [rcu_par_gp] 6 ? I< 0:00 [kworker/0:0H-kblockd] 8 ? I< 0:00 [mm_percpu_wq] 9 ? S 0:00 [ksoftirqd/0] 10 ? I 0:27 [rcu_sched] 11 ? I 0:00 [rcu_bh] 12 ? S 0:01 [migration/0] (中略) 29767 ? S 0:06 /usr/sbin/apache2 -k start 29917 ? Ss 0:00 sshd: nuy [priv] 29920 ? Ss 0:00 /lib/systemd/systemd --user 29921 ? S 0:00 (sd-pam) 29930 ? I 0:00 [kworker/2:2-mm_percpu_wq] 29935 ? R 0:00 sshd: nuy@pts/0 29936 pts/0 Ss 0:00 -bash 29939 pts/0 S 0:00 su - 29940 pts/0 S 0:00 -bash 29953 ? I 0:00 [kworker/u8:1-events_unbound] 30022 ? I 0:00 [kworker/1:0-cgroup_destroy] 30036 pts/0 S 0:00 su - 30037 pts/0 S 0:00 -bash 30040 pts/0 S 0:00 su - nuy 30041 pts/0 S 0:00 -bash 30047 ? I 0:00 [kworker/3:2-events_power_efficient] 30117 ? I 0:00 [kworker/3:1-events_power_efficient] 30120 pts/0 S 0:00 su - 30121 pts/0 S 0:00 -bash 30126 ? I 0:00 [kworker/3:0-events_power_efficient] 30130 pts/0 R+ 0:00 ps ax TTYの箇所が「?」のプロセスは制御端末を持っていません。 |
表示される情報
PID:プロセスごとに自動的に割り当てられる番号
TTY:プロセスを実行している制御端末
STAT:状態
・第1フィールド
R:実行可能
T:停止中かトレース中
D:休眠中で割り込み不可
S:休眠中
Z:ゾンビ(削除されていないが停止中)
・第2フィールド
W:スワップアウト(常駐ページなし)
・第3フィールド
N:正のナイス値
TIME:CPU消費時間
COMMAND:実行コマンド