業務用エアコン関連の技術情報、エラーコード、環境問題対策に関する別サイト「エアコンの安全な修理・適切なフロン回収」

OpenSUSE Tumbleweed : Clamav ( アンチウィルスソフト ) , メールサーバー

1. clamav ( アンチウィルスソフト )の導入

1.1 Clamav をインストール

1.2 定義ファイル更新

①ウイルス定義ファイル更新設定

②ウイルス定義ファイル更新

最後にWARNING: Clamd was NOT notified: Can't connect to clamd through /run/clamav/clamd-socket: No such file or directory と表示されますが問題ありません

1.3 動作確認

■ウィルスが検出されなかった場合 システム全体をスキャン

■ウィルスが検出される場合
テスト用ウィルスをダウンロードし、スキャンする

1.4 ウィルススキャン自動実行スクリプトの導入

①スクリプト保存ディレクトリーの作成

②自動実行スクリプト作成

clamscan.sh を次の内容で/srv/www/systemに作成

スクリプトに実行権限を与える

sys ディレクトリ、proc ディレクトリは仕様でスキャン出来ないため、対象外にする

ウィルススキャンの定期実行設定

「/srv/www/system/clamscan.sh」を実行し、システム全体をスキャン

2.  メールサーバー インストール

2.1 Postfixインストール

①Postfix をインストールして SMTPサーバーを構築します

②Postfix設定
メール不正中継防止に、後述の Dovecot の SASL機能を利用し、送信にも認証を要求するように Postfix を設定します。

③Firewalld を有効にしている場合は SMTP サービスの許可が必要です。SMTP は 25/TCP を使用します

2.3 Dovecot インストール

①インストール
今回はdovecot2.3をリポジトリーを追加してインストールします

②Dovecot設定
Postfix に SASL 機能が提供できるよう Dovecot を設定します。

③Dovecot起動と自動実行

④Firewalld を有効にしている場合は POP/IMAP サービスの許可が必要
POP は 110/TCP, IMAP は 143/TCP を使用します

2.4 メールユーザー作成

①新規ユーザーの為の前処理
新規でユーザーを追加した場合、自動的にメールの送受信ができるよう設定をします。

②既存ユーザーのメール環境前処理
すでに作成してあるユーザーがメールの送受信が出来るよう設定をします。

➂メールクライアントインストール

④メールボックスは Maildir を参照するよう設定

2.5 作動確認

フリーのメールクライアントThunderbirdにアカウントを設定して作動確認します。
ただし、お使いのプロバイダーによっては送信サーバーに587番ポートを使用する場合がありますのでfirewall設定で587を解放しておきます。

Mozilla Thunderbirdにアカウントを設定し、確認します(メールユーザーとしてOSユーザーhuongの場合)
Thunderbirdを起動し、右上の[三本]メニューの[New Account][Email]をクリック

Full name : 任意の名称
Email address : huong@<domain-name>
をそれぞれ入力し、「Continue」クリック

[EDIT CONFIGURATION]をクリック

受信サーバーの設定
[Connection security]を[None]にして[Continue]をクリック

送信サーバーの設定
[Connection security]を[None]にして[Test]をクリック

[Continue]をクリック

[Password]欄にユーザーのパスワードを入力し、[Continue]をクリック

[Continue]をクリック

メールアカウントの作成が成功しましたので、[Finish]をクリック

3. Mail サーバー : Postfix + Clamav + clamav-milter+SpamAssassin

Postfix と Clamav を連携させて 送受信メールをリアルタイムスキャンできるように設定します

3.1 clamav-milterインストール

3.2 clamav-milter を設定

①設定ファイル編集

②起動と自動実行設定

3.3 Postfix・clamav-milter連携設定

3.4 clamiltグループにpostfixユーザーを追加

3.5 Thunderbirdで確認

Thunderbirdで自分宛に空メールを送付し、受信メールのヘッダー表示部分に下記のように
「X-Virus-Scanned: clamav-milter 1.4.3 at Lepard」が表示される

X-Mozilla-Status: 0001
X-Mozilla-Status2: 00000000
Return-Path: xxxxx@xxxxxxx.com
X-Original-To: xxxxx@xxxxxxx.comm
Delivered-To: xxxxx@xxxxxxx.com
Received: from [192.168.11.6] (buffalo.setup [192.168.11.1])
by mail.xxxxxxx.com (Postfix) with ESMTPA id 2AA85887B
forxxxxxx@xxxxxxx.com; Sat, 30 Aug 2025 11:40:54 +0900 (JST)
Message-ID: b87809e5-18b8-4ef2-afbf-13d2bea5954f@xxxxxxx.com
Date: Sat, 30 Aug 2025 11:40:54 +0900
MIME-Version: 1.0
User-Agent: Mozilla Thunderbird
From: xxxxx xxxxx@xxxxxxx.com
Content-Language: en-US
To: xxxxx xxxxx@xxxxxxx.com
Subject: 444
Content-Type: text/plain; charset=UTF-8; format=flowed
Content-Transfer-Encoding: 7bit
X-Virus-Scanned: clamav-milter 1.4.3 at Lepard
X-Virus-Status: Clean

4.ウィルススキャンスクリプト置換

ウイルスチェックスキャン後指定メールアドレスに通知するよう設定する。

① ウィルススキャン除外ディレクトリリストを作成

②既存スクリプトを無効化して、新ウィルススキャンスクリプトを作成

新しい「clamscan.sh」の内容

これでウイルスがあればメールにて通知されます。ウイルスがなければ通知が来ません。

2.メールのスパム対策

2.1 SpamAssassin・spamass-milter・postfix設定

①SpamAssassin・spamass-milterインストール

➁SpamAssassin起動

➂SpamAssassin の設定

④SpamAssassin 設定ファイル最新化スクリプト作成

spamassassin-update スクリプトに実行権限を付与し、実行

/etc/mail/spamassassin ディレクトリにSpamAssassin 設定ファイル(local.cf)が当日日付で
作成されていることを確認

SpamAssassin 設定ファイルを最新化するスクリプトが毎日自動実行されるようcron に設定

⑤spamass-milter起動・自動起動設定

⑥Postfix・spamass-milter連携設定

⑦postfix を再起動

⑧Procmail設定
procmail設定ファイル作成

procmailログローテーション設定ファイル作成

⑨Postfix・Procmail連携設定

Postfix設定反映

2.2 スパムメール振分け設定

SpamAssassinによりメールヘッダにスパムメールの印を付けられたメールはスパム専用メールボックスへ、その他のメールは通常どおりのメールボックスへ配送するようにする。

スパム専用メールボックス作成
既存ユーザーについては、メールボックスにスパム専用メールボックスを追加する。
また、新規ユーザーについては、ユーザー追加時に自動でスパム専用メールボックスが作成されるようにする 。
①スパム専用メールボックス作成スクリプト作成

スパム専用メールボックス作成スクリプト実行

新規ユーザー対策
新規ユーザー追加時に自動でスパム専用メールボックス作成

➁スパムメール振分け
SpamAssassinがスパム判定したメールはスパム専用メールボックスへ配送する

➂spamass-milter確認
自分自身に空メールを送ると、受信したメールのヘッダに以下のメッセージが付加されている
X-Spam-Checker-Version: SpamAssassin 4.0.1 (2024-03-26) on Lepard

X-Mozilla-Status: 0001
X-Mozilla-Status2: 00000000
Return-Path: xxxxx@xxxxxxx.com
X-Original-To: xxxxx@xxxxxxx.com
Delivered-To: xxxxx@xxxxxxx.com
Received: from [192.168.11.6] (buffalo.setup [192.168.11.1])
by mail.xxxxxxx.com (Postfix) with ESMTPA id 92B895A84
for xxxxx@xxxxxxx.com; Mon, 01 Sep 2025 19:05:04 +0900 (JST)
Message-ID: 1fa32b8e-2091-440c-82be-aafddc244a0b@korodes.com
Date: Mon, 1 Sep 2025 19:05:03 +0900
MIME-Version: 1.0
User-Agent: Mozilla Thunderbird
From: xxxxx xxxxx@xxxxxxx.com
Content-Language: en-US
To: xxxxx xxxxx@xxxxxxx.com
Content-Type: text/plain; charset=UTF-8; format=flowed
Content-Transfer-Encoding: 7bit
X-Virus-Scanned: clamav-milter 1.4.3 at Lepard
X-Virus-Status: Clean
X-Spam-Status: No, score=2.2 required=5.0 tests=ALL_TRUSTED,EMPTY_MESSAGE,
MISSING_SUBJECT,PDS_TONAME_EQ_TOLOCAL_VSHORT autolearn=no
autolearn_force=no version=4.0.1
X-Spam-Level: **
X-Spam-Checker-Version: SpamAssassin 4.0.1 (2024-03-26) on Lepard

④スパムチェック確認
自分自身にメール本文が「XJS*C4JDBQADN1.NSBN3*2IDNEN*GTUBE-STANDARD-ANTI-UBE-TEST-EMAIL*C.34X」のメールを送るとメールは配信されずSpamフォルダへ振り分けられていることを確認する
ヘッダーには次のように記載されている

X-Spam-Flag: YES
X-Spam-Status: Yes, score=1003.3 required=13.0 tests=ALL_TRUSTED,
CONTENT_TYPE_PRESENT,GTUBE,HTML_MESSAGE,MPART_ALT_DIFF,
MULTIPART_ALTERNATIVE autolearn=no autolearn_force=no version=4.0.1
X-Spam-Report:
* 0.1 ALL_TRUSTED Passed through trusted hosts only via SMTP
* -0.1 CONTENT_TYPE_PRESENT exists:Content-Type
* 0.1 MULTIPART_ALTERNATIVE Multipart/alternative
* 1000 GTUBE BODY: Generic Test for Unsolicited Bulk Email
* 2.2 MPART_ALT_DIFF BODY: HTML and text parts are different
* 1.0 HTML_MESSAGE BODY: HTML included in message
X-Spam-Level: *********************************************
X-Spam-Checker-Version: SpamAssassin 4.0.1 (2024-03-26) on Lepard
Subject: SPAM

タイトルとURLをコピーしました